校長室ブログ

2022年9月の記事一覧

9/9 英女王の御逝去、バラの実に思う

 今朝のニュースでイギリスのエリザベス女王が亡くなられたというニュースがありました。イギリス国教会の長の方に「ご冥福」というのが適切かどうか知りませんが、ご冥福をお祈りいたします。

 エリザベス女王は若いころ、父である国王ジョージ6世を助けて第2次世界大戦を戦い抜いた方です。 

 第2次世界大戦の前半、ドイツ軍が快進撃を続けヨーロッパ大陸の大半を占領し、イギリス本土への上陸も危惧されていた時期がありました。政府は王室にカナダへ疎開することを勧めたのですが、イギリス王室はそれを拒否してイギリスに踏みとどまりました。エリザベス女王も当時まだ10代の少女でしたが、軍隊への慰問・激励や、自ら補助部隊の一員としてトラックを運転して見せるなど国民の士気を高めるために活躍しました。

 そういった歴史の生き証人ともいえる方が亡くなると、ますます20世紀が遠くなっていく気がします。

 ところでイギリスというとバラの花です。今もサッカーイギリス代表やイギリス王室の紋章にはテューダーローズというバラの図案が使われています。テューダーローズは赤白の花弁が2重になったデザインで、我々がバラと聞いてイメージするものよりだいぶシンプルな感じですが、これはバラの原種に近い形態です。

 

 本校のある与野も「バラのまち」なので、あちこちでバラを見かけます。中にはあまり手入れされていない半ば野生化したバラもあり、それらが秋を迎え、実を実らせています(写真上)。

 「バラに実なんてなるんだっけ?」と思った方もいるかもしれませんが、バラは「バラ科」の仲間です(当たり前ですが)。バラ科にはリンゴやナシ、サクラなどの果樹がたくさん含まれます。バラも花が咲いた後、放っておくと実がなります。(実がなると木が弱るので、手入れをしているバラでは咲き終わった後花を摘んでしまいます。)

 バラの実は「ローズヒップ」と呼ばれハーブティーの「ローズヒップティー」の原料になります。ローズヒップティーはバラの香りとさわやかな酸味が特徴で、健康にもいいようです。今日あたり買って帰って、イギリスの歴史でも読みながら飲んでみようかなと思います。